2018-06-16

神話の世界へ – タミルナドゥ州・ラーメーシュワラム


ンド亜大陸の右下に位置するタミルナドゥ州、そしてその州の更に右下に突き出るように存在しているのがラーメーシュワラムという町である。

ここは、インドの古代叙事詩ラーマーヤナの舞台にもなった-ラーマ王子が妻のシータを助ける為にランカー島(恐らくここは現在のスリランカのこと)に渡る為に橋を架けた-場所と言われている。

そして正確に言うとこの町はインド亜大陸上には位置せず、沖合いから2キロほど離れたパーンバン島上にある。

早朝6時過ぎにマドゥライを出発した列車は長いこと山間の内陸部を走っていたが、3時間程過ぎた頃、窓の外-右手を眺めると遠くに海が見えてきた。暫くはその遠くに見える海と平行して走っていたのだが、列車に乗った小さい男の子が突然、「海だ!」と叫び、とても嬉しそうにはしゃぎ始めた。

そう、我々を乗せた列車はまさに大陸を離れ始め、全長およそ2キロのパーンバン橋を渡り始めようとしていた。

驚いた事にこの鉄道橋、海面から僅か7メートルほどの高さしかなく、しかも両サイドには欄干も何もない。その為右を見てもすぐ海、左を見てもすぐ海という絶景の中を走っていく。

橋に差し掛かると列車はカンカンカンと警笛を鳴らし始めスピードを緩め始める。
海の中の絶景を暫く走っていると、右手に見える車用の道路から沢山のインド人観光客が車やバスから降り、横一列にずらりと並んでいる。

皆、一様にこちら側に手を振ってくれているので、我々も振り返す。
そして、向こう側からは、指笛を鳴らす者、歓声を上げる者もあり、そんな中、周りを見るとどこまでも広がる鮮やかなブルーの海。

そんな余韻を残しながら、列車はラーメーシュワラム駅に到着した。

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