2019-11-10

瀬戸内国際芸術祭2019~大島編

Day3
この日は電車で高松港へ
いつも通り過ぎていたこのオブジェ、撮影チャンスだとのんびり撮影していたら、、

港に到着したら女木島行きの切符売り場には長蛇の列が!
この時期の瀬戸芸はホント人が多くて、しかしまさかここまでとは。
女木島の切符を購入した時点で、既に乗ろうと思っていた10時発の船は出航してしまっており、次便は12時と言う。

今日は女木島の後に大島にも行こうと思っていたので、予定を変更し先に大島に行く事に。
11時15分の船に乗り込みます。

大島はハンセン病の国立療養所・大島青松園がある場所で普段は施設の関係者しか行けない島。
芸術祭の期間のみ渡航できるという事で、官有船で大島へ。
船は無料でした。


高松から30分ほどで大島に到着
現在も大島青松園内には入所者が静かに生活している場所なので、島もどこか他の島々とは違った雰囲気

島ではあまり見た事がない完全舗装の道
中央に引かれた白線は盲導線と呼ばれるもので、弱視になった患者さんがこれをたよりに歩くもの、だそうです。



まずは島の北側に位置する鴻池朋子さんの「リングワンデルング」を目指します。
20分ほどのトレッキングコースを巡る作品でした。
リングワンデルングとは、登山用語で悪天候で方向を見失って、無意識に円を描くように歩くこと。-長く閉ざされて戦前に入所者たちが切り開いた全長約1.5kmの遊歩道を復活させた作品-とのことです。



道々にこの島で暮らしていた人たちの言葉も。


現在歩いてるコース
なるほど、こののような感じなのですね。



こちらはこの道の成り立ちについて書かれたもののようです。


しばらく歩くと巨大な作品が。
この時は他に人も居なくとても静かな空間。
作品、そして背後からは瀬戸内の波の音、足元からは虫たちの鳴声、そして時折聞こえる鳥の羽ばたく音で、全ての世界が1つに調和して広がっていきました。


葉も紅葉が始まり、遠くに見えるのは女木島、男木島あたりの島々でしょうか。



あとは1周するまでのんびりと散策

途中竹の道を通り抜け、約20分の旅
この作品、とっても好きでした。

山川冬樹さんの「歩みきたりて」
終戦後、モンゴル抑留中にハンセン病が発覚し大島で暮らした歌人「政石蒙」さんの足跡を山川冬樹さんが辿るという空間アートと映像の作品で、この映像がとっても良かった。



こちらは長屋形式の軽症者用の寮での展示
「つながりの家」GALLERY15「海のこだま」
島に唯一残された木造船でした。



やさしい美術プロジェクトの「稀有の触手」
島の人が暮らしたこの長屋での写真や自助具、生活用具の展示でした。

入所者の方がここまで通って育てているという盆栽もありました。

青いオブジェが建物を覆い、部屋の中もくすんだ感じの青色、その中に1部屋あった白色の部屋は希望も感じさせてくれました。見るのに必死で撮影せず、、でした。

海に流れ着いた漂流物での作品-「すてられた海」
手前にある綱を引くと色んな言語で「どうして私を捨てたの?」という音声が流れてくる。

田島征三さんの「Nさんの人生・大島七十年」-木製便器の部屋-

高知県出身のNさんから入所時から隔離政策が行われていた時代の生活の様子を、
同郷の田島さんが聞き取り制作した空間アート
1つ1つの部屋に展示されていたこの作品は辛いものばかりだったけど
本当に自分にとって心に刺さり、写真を撮っている場合ではないと作品に
見入ってしまった。
我に返って最後の部屋で1枚だけ撮影

この作品を見られたこともそうですが、大島に来て本当に良かった。



この日もちょっと慌しくなりましたがこの後女木島に渡るので13時25分の船で一旦高松へ

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